時代を超えて

 加賀友禅は、今からおよそ五百年前、加賀地方独特の技法であった無地染の「梅染」までさかのぼります。
 これに模様が加わるのは十七世紀中頃のころであり、兼房染や色絵・色絵紋などを総称して、当時は加賀御国染と呼ばれていました。

 そして、十八世紀になり斬新なデザインの模様染に、その才能を遺憾なく発揮した「加賀友禅の始祖」といわれる宮崎友禅斎が金沢に来るに至り、加賀友禅が大きく開花することになります。

 花鳥山水を絵画的に表現し、色彩は紅・藍・黄土・草・古代紫の古典色を基調とした加賀友禅。時代を経た今、色彩が増え表現も多様になり古典的な表現のみならず新たな表現の加賀友禅も生まれてきております。
 繊細で卓越した職人の心と技から生まれた加賀友禅をどうぞお楽しみください。

浅野川での友禅流し
浅野川での友禅流し
今も、友禅の糊を洗い流す風景が見られます。